いよいよテレワークが本格化?
テレワークは、〈tele=離れた場所〉と〈work=働く〉をあわせた造語です。在宅勤務やリモートワークと言われることもあります。在宅勤務は、言葉通り自宅で仕事をこなすこと。リモートワークは、〈remote=遠隔・遠い〉〈work=働く〉の造語です。テレワークもリモートワークも、会社以外の場所で働くことをさしています。
新型コロナウイルスの感染予防対策として、三密になることを減らすためにテレワークが推奨され、経験された方も増えたのではないでしょうか。
国土交通省の定義でテレワークは、「一週間に8時間以上、職場以外でICT(情報通信技術)を使って仕事をする人」とあります。
テレワークは、1970年代にアメリカで導入され、1980年代になって、インターネットの普及にあわせて、日本でも導入されたそうです。
現在のインターネットやスマートフォン、ノートパソコンやタブレットなどを使った情報通信網の発達と切り離せない働き方と言えるでしょう。
働き方改革が叫ばれ、厚生労働省が新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた「新しい生活様式」のなかで「働き方の新しいスタイル」としてテレワーク、時差通勤、オンライン会議などの実践例を示しています。
私たちの日常にますますテレワークが浸透してきそうです。
育児中のファミリーとテレワーク
テレワークの働き方が日本で生まれた頃は、女性の労働力確保が目的だったようですが、今や社会全体に求められている働き方の一つになってきました。
そこから、見えてくる育児中ファミリーの心配ごとのあれこれを考えてみましょう。
テレワークをすることで子育て世代には、お子さんや家族との距離の取り方が懸念されます。新型コロナウイルス感染予防の対策で、保育園や小学校も休園・休校中は、常にお子さんが家にいる環境で仕事を進めなければなりません。仕事中も話しかけられますし、兄弟げんかを始めたり泣き出したりと、仕事のタイミングなどお構いなしで、お子さんに気をとられます。保育園が始まれば、お迎えの時間もやってきます。必然的に仕事への集中力や仕事量へも影響がでます。
昼間は家事と子どもの世話におわれ、仕事は深夜にまでおよんで睡眠不足になったという声も聞こえてきます。
また、ストレスの発散になっていた社内での同僚との気軽なおしゃべりや、通勤途中にウィンドウをのぞいたりしていた気分転換の時間が、テレワークにするとなくなります。帰り道のデパ地下のお惣菜コーナーや慣れたスーパーに立ち寄れなくなったり、通勤途中に預けていた保育園が家からだと遠回りになったりなど、従来の行動パターンを変える必要が出てくるかもしれません。
今までにとらわれない新しい生活様式
育児中のご家族にとって、テレワークは頭痛の種ばかり?嘆いていても仕方がありません。
通勤時間が不要になるので、その分お子さんと過ごす時間が増えます。仕事時間が終わると、すぐお子さんを塾に送ったり、病院に連れて行ったりもできます。職場にいては見られなかったお子さんの何気ない成長の証の行動を目の当りにできるかもしれません。
一人でこなせる仕事内容なら、お子さんにあてた時間を夜に時間を区切って取り戻すことも可能ですね。
ご夫婦でテレワークのスケジュールを週の前半と後半、隔日にするなど分けて組むことで、仕事のパフォーマンスの低下もカバーできる部分があるのではないでしょうか。
今までの生活サイクルや時間の過ごし方にとらわれずに、これからの暮らし方を考えてみるいい機会になるかもしれません。