家を建てるまでどれくらいの話し合いが必要?

まず初めに家族会議(1)
わが家の理想を大いに語ろう

結婚するから、子供が生まれる・入学するから、これからは夫婦二人の暮らしになるからなど、家を建てようと思うきっかけは様々です。
家を建てようかなと思ったとき、何から始めますか?
人生に何度もないことだけに、どこから手を付ければいいのか、どう考えて進めていけばいいのか、『手探りでわからないことばかり』という声を聞きます。そこでここでは、建築会社を決めるまでの最初の取り組みを考えてみましょう。

予算や間取りから始める前に、なぜ家を建てるのか、どんな家に住みたいのかを家族で話し合ってみましょう。雑誌やインターネットで「これ好き」「こんな風な家に住みたい」という実例を見てみるのも、考える参考になります。

例えば、今の家の不満と、改善策や理想を書き出します。
・周辺環境が賑やかなので、自然の感じられるところでガーデニングがしたい。
・家の中が暗いので、窓の大きな日差しが届く明るい家。
・玄関が狭いので、広くてお客様に素敵な家と印象付けられる玄関に。
・個性がないので、趣味を反映したインテリアの感じられる家。
・サーフィンやキャンプなどの道具が片付かないので、思いっきりアウトドアが楽しめるように。
・子供が雨の日にストレスを感じているので、家の中にボルダリングなどの遊べる空間があれば喜びそう。
・主寝室が狭いので、広さに余裕のあるくつろげる部屋が欲しい。
・収納が少なくて物があふれているから、十分な収納スペースにプラス片づけやすいこと。
・キッチンが使いにくくて狭いので、広くて機能的にしたい。

いろいろと書き出して、優先順位をつけておきましょう。
そうすると、予算で削らなくてはいけないときに、結論が出しやすいです。
改まって話し合うとなると意見も出にくいもの。普段のなにげない会話の中にアンテナを立てて、メモをしておくのも役立ちます。

夢を実現するための家族会議(2)
理想の家づくりに必要なスペックを考える

次に、先の不満を解消して、要望を可能にするために必要なスペックを考えてみましょう。
・土地から検討する場合は、通勤の手段や学校、買い物、公共施設、商業施設などへの足まわり、住環境。
・予算、頭金は。
・何部屋必要か、間取りは。
・住設備は、システムキッチンや食器洗い乾燥機、浴室はユニットタイプか在来か、冷暖房設備など。
・何年住み続けるのか、その時までの変化に対応できるのか。
・木造にするか、地震に強い家など構造のこと。
・外観や内装のイメージは北欧風、西海岸風、フレンチ、シャビー、カントリー、ログハウスなどなど。
いろいろとワードを出しているうちに、意外な家族の要望が見えてきそうです。
ある程度、家族の要望や理想、優先順位などが箇条書きにできたら、スタートしましょう。

いよいよ依頼先の検討へ向けて

自分たちの優先順位の高いワードで、建設会社を何社かピックアップして、施工実例をチェックし、モデルハウス見学やイベントに参加されてみてはいかがですか。
モデルハウスを見学したら、何社か訪問しているうちに会社や家の印象が判らなくなる場合もあるので、スペックやプランなどの良かった点、発見した点、営業担当者の対応などを記入しておきましょう。そうすることで印象深く記憶に残せますし、あとで絞り込む時の参考になります。
プロに相談しているうちに、どれぐらいの予算で建てられるのか少しずつ見えてくるでしょう。どこまで要望が実現できるのか、ローンのこと、竣工までの計画・期間なども聞いてみましょう。

そうした中から、依頼先の建設会社を数社に絞り込んで、プランニングや概算見積もりを依頼し、比較検討します。
我が家の予算では、希望をすべてクリアすることは少し無理がありそうとなった場合には、優先順位の下から割愛していきます。
建設会社を決めてから、完成引き渡しまで約10カ月前後。建て替えの場合やプランが早く決められれば、もう少し期間を短くもできます。
家族の成長を見守り、安全に快適に長く住みたいわが家。住んでから愛着が深められる家づくりのためには、家族との話し合いの機会や時間に余裕をもたせて楽しみましょう。