その1、「引越しの挨拶をするタイミングと時間帯、不在の場合は」
その2、「旧居・新居、挨拶まわりをする範囲」
その3、「引越し挨拶のおすすめ手土産、のしの書き方」
引越し時の挨拶のマナー その1、タイミングは?
新居の完成や転勤などにともなうお引越し。お子さんの学校等への届け出、各種手続きなど、普段しないことが一時に色々あって、目まぐるしいほどですね。忙しいなか、お引越しの挨拶をする時になって、「さあ、どうしたらいいかしら」と迷うことも多いでしょう。
まず、ご挨拶をするタイミングですが、親しさにもよるでしょうが引越しの日時が決まってから前日までに、引越し用のトラックが道路をふさいだり、騒がしくしたりしてご迷惑をおかけする訳ですから、遅くとも積荷や積み下ろし作業が始まるまでにご挨拶を済ませておきたいですね。
時間帯は昼間が基本ですが、お会いできなかった場合は、夜の20時頃までに済ませましょう。
しかし、先様が留守勝ちでお会いできない場合もあります。平日はお留守の方もせっかくの休日にゆっくりしようと思っていたら、引越し作業が騒がしくて何事かと思われるかもしれませんので、2・3回訪問してもお留守の場合は、郵便受けなどに手紙を入れて知らせしておきましょう。
【手紙の例文】
・旧居近隣へ
「隣の○○(名前)です。
○月○日に引越しする事になりました。
当日はお騒がせすることになるかと思いますが、申し訳ございません。
ご挨拶に伺いましたが、お留守でしたので、手紙で失礼します。」
・引越し先の方へ
「はじめまして。0月0日にお隣へ引越しをしてまいります(引越しをしてまいりました)○○(名前)です。
何度かご挨拶に伺いましたがお留守でしたので、手紙にて失礼いたします。
引越し当日は、何かとご迷惑をおかけするかもしれません。お詫び申し上げます。
ささやかではございますが、ご挨拶のしるしの品をお受け取りいただきましたら幸いでございます。これからお世話になります。よろしくお願いいたします。」
新居を購入したり、建てたりといった場合は長く住まわれるでしょうから、引越しの挨拶は大切なご近所付き合いのコミュニケーションといえるでしょう。ご家族で住まわれる場合は、なおのこと。お子さんと同じ学校のご家族がご近所におられるかもしれません。今後、円滑なご近所付き合い、いろんな情報交換も必要でしょうから、まず引越しのご挨拶から始めましょう。しかし、近所付き合いを必要としない方や、防犯面から単身者、女性のひとり暮らしの方などは、引越しの挨拶を控えられるようです。
引越し時の挨拶のマナー その2、挨拶の範囲は?
・集合住宅の場合
集合住宅から退去する場合は、引越しの作業でご迷惑をおかけすることが考えられる範囲、両隣・真下の住戸へのご挨拶が理想でしょう。
新しく入居する場合は、左右2軒と真下そして真上の住戸には、ご挨拶をしたいですね。左右のお隣、同じフロアの方などへは、廊下などでお会いする機会もあるため挨拶します。真下の住戸へは、生活音などでご迷惑をおかけするかもしれませんので。真上の住戸には、引越をしてきたことをお知らせしておけば、生活音へ配慮していただけるのではないでしょうか。
総戸数の多いマンションでは、お隣の顔を知らないといったことも聞かれます。生活サイクルが様々でめったにお会いしないといったことも考えられるので、引越しをした際の挨拶は格好のチャンスです。お隣がどんな方か、知っているほうがお互いに安心できますね。それに、生活音の感じ方も、顔を知っている・親しくしている場合は、知らない場合より緩和されるようです。いずれにしても、ご挨拶一つから、親しくなるきっかけになるかもしれません。
・一戸建ての場合
「向こう三軒両隣」といわれるように、自分の家の向かい側3軒と左右2軒、さらに裏の家にも挨拶にうかがいましょう。その際に、町内会のことや、町会長さんのお宅も教えてもらって、ご挨拶するようにします。
引越し時の挨拶のマナー その3、おすすめ手土産、のしの書き方は?
挨拶の手土産は、500円〜1000円位のお菓子、タオル、洗剤・石鹸、お茶、布巾など。もらってもこまらない実用的なものが選ばれているようです。でも、最近は品物の種類や機能が豊富で、好みも色々。お菓子はアレルギーや年代でも志向が違いますね。選ぶポイントとしては、大手メーカーの人気の商品を選んだり、好き嫌いが少なそうな無難のものにしたりするなどしましょう。
のしは、包装紙の上にかける外のしが一般的です。のしの水引は「紅白の蝶結び」を用います。
旧居での挨拶の表書きには、「御礼」「御挨拶」「粗品」などとし、水引の下に名字を書きます。新居では「御挨拶」として、水引の下に同じく名字を書きます。一般的には名字のみをいれますが、ご家族全員の名前を記載される方もおられます。家族の紹介になりお子さんの名前を憶えてもらえて、会話の糸口になるのではないでしょうか。