家の防音対策

時間帯や生活様式、伝わる振動でも感じ方に差がある騒音

家の外を歩く人の話し声や車のエンジン音がうるさく感じたり、深夜の犬の鳴き声に目が覚めたりして、毎日の生活の中で発せられる音が気になることがあります。
一方で、自宅で聴く音楽や演奏する楽器のボリューム、子どもの声がご近所の迷惑になっていないかなど、音に対して気兼ねをする場合もありますね。
このように、防音対策には外から家に届く音を減らし、外へ音を出さない効果が期待できます。
音の大きさは、デシベルであらわされます。図書館内は40デシベル、静かな事務所は50デシベル、日常会話は60デシベル、外から聞こえる車のアイドリングは50~70デシベル、地下鉄の車内は80デシベル、ピアノの音は80~90デシベル、犬の鳴き声は90~100デシベルぐらいで、90デシベルくらいになるとうるさく感じるそうなので、これ以上の音になると騒音といえるのでしょう。
一般的に昼間は45デシベル以下、夜は35デシベル以下の音が理想とされています。

音をうるさく感じるのは、個人的な感覚やその状況によっても様々です。昼間は家の中も生活音がしていて、外の車の音なども気にならないのに、家の中が静かになった夜は、外の騒音が耳ざわりで気になるということもあります。
単に音だけでなく、伝わる振動によっても、感じ方が違ってきます。

防音対策としてリフォームの際に検討したい窓や床

家に入ってくる音の入口は、壁や窓ガラス、サッシ枠などです。
家を囲んでいる部分で一番薄く、音を通しやすいのが窓ガラスです。窓枠の隙間からも音が侵入します。防音対策として、重要なのは、窓にあると言えるでしょう。
一枚ガラスよりも、複層ガラスのほうが防音効果は期待できますが、高い防音効果を望む場合には、ガラスの厚みが異なる異厚複層ガラスか、真空ガラスの複層ガラスサッシが望ましいです。
複層ガラスサッシにしても、サッシ枠の引き違いが交差している部分やサッシを閉めても枠が重なっている部分などには、隙間ができています。防音対策には、今あるサッシの内側にもう一つ窓を設ける内窓を付けることがより効果的と言われています。内窓の設置は、防音対策のリフォームとしては工事時間も短く、工事費も抑えられるようです。
新築やリフォームの際に、床の防音対策を施される場合には、フローリングの衝撃音の遮音性能を高めたLL-45からLL-30(数字が小さくなるほど遮音性能が高い)まで、各種あります。選ぶ際には、施工会社に相談しましょう。

すぐにできる防音対策

リフォームをしないまでも、手軽な防音対策があります。
遮音カーテンをかけることもその一つに挙げられます。遮音カーテンは、生地に特殊加工を施したものです。
カーペットを敷くだけでも、歩行音や椅子を引く音なども軽減できます。防音効果のあるカーペットも既製品で販売されていますので、予算にあったものが選べます。
テレビの音漏れなどを防ぐには、隣戸や外に面した壁や窓から離して配置するだけでも、差が出ます。