家を購入前に知っておこう 固定資産税について

固定資産税って何?

家を購入すると、1月1日時点で所有している人に、固定資産税の納税義務が生じます。
固定資産というのは、増えたり減ったりしない固定された資産ということで、まさに土地と建物がそれです。

土地や建物を購入した際の固定資産税は、1月1日時点の所有者に、4月~6月頃に、納税通知書が市町村から送られてきます。年4回に分けて支払うか、一括払いも可能。納期は市町村によって異なります。

年の途中で購入した場合は、1月1日時点の登記者である売り主に、納税通知書が届けられるので、引き渡し日を基準にして日割り計算して、双方で按分します。つまり、引き渡し日まで売り主側が、引き渡し後は買い主側が負担する形になります。当然、税額は決定していないので、概算になります。

固定資産税の計算方法

固定資産税の税額はどのように計算されているのでしょうか。

【固定資産税=固定資産税評価額(課税標準額)×標準税率】
固定資産税評価額は、総務大臣が告示する固定資産評価基準に基づいて、各市町村が定めます。土地の場合の評価額は、国土交通省が発表する公示価格の7割程度に抑えられていて、形状はどうか、道路にどのように接しているかなどその土地の状況で、違ってきます。建物の場合も、規模や構造、築年数によっても評価額が異なります。
評価額は3年に1度評価が見直されます。
標準税率は1.4%が基本で、市町村で税率が違う場合もあります。

住宅対象の軽減措置が令和4年3月31日まで延長に

固定資産税の計算方法を先に紹介しましたが、住宅用地と新築住宅の建物に関しては、固定資産税の軽減措置が設けられています。

・「土地の場合」
専用住宅の土地、または併用住宅で建物の1/4以上が居住に用いられる住宅用地に軽減措置。
【小規模住宅用地(200㎡以下の部分)は課税標準額の1/6】
【一般住宅用地(200㎡を超える部分)は課税標準額の1/3】 
※建物の課税床面面積の10倍が上限。
マンションの場合は、敷地権割合に応じて分担されます。

・「建物の場合」(軽減特例が令和4年3月31日まで2年延長)
課税床面積120㎡までの部分については、以下の条件を満たすと3年または5年固定資産税が1/2になります。
一般の住宅:3年間、マンション:5年間
※条件有り
さらに、長期優良住宅に認定されている場合、軽減期間が3年のものは5年に、5年のものは7年に延長されます
マンションの場合は、共用部を含めて専有部分の床面積割合で計算されます。
また、平成29年4月以降に売買契約が締結した新築タワーマンションは、中層階より上にいくほど固定資産税が増えます。

市街化区域は、固定資産税と一緒に都市計画税も徴収されます。
このような固定資産税は、ローンが終了しても払い続けていくものなので、家を維持するコストとして、購入する前に念頭に置くようにしましょう。