鏡餅の名前の由来は
門松と同様にお正月の飾り付けの鏡餅。正月気分が抜ける頃、パリパリに乾燥していたり、カビが生えていたりと、鏡開きも大仕事です。
近頃は、プラスチックに充填されていたり、パックされた小餅が詰められていたりと、鏡開きまでカビを生やさずに食べやすくなっている便利なタイプの鏡餅もあります。
お正月は、豊作と家族の健康をもたらしてくれる年神様をお迎えする行事です。鏡餅は、年神様が寄り付く場所として、家の一番奥や床の間にお供えされます。
名前の由来は、神器の八咫鏡(ヤタノカガミ)の形をしていることから鏡餅と言われているそうです。
なぜ、鏡開き?
鏡餅を飾りはじめるのは、末広がりの八の数字が好まれて12月28日にされるようです。鏡開きは、松の内が明けた1月15日(または20日。他11日のところもあります)に行います。もともと武家から始まった行事なので、鏡餅を刃物で切ることは切腹を彷彿とさせるとあって、手や木槌などで割ることにしましたが、「割る」という言葉も縁起が悪いと末広がりを意味する「開く」を使って、「鏡開き」と呼ぶようになったそうです。
また、お祝い事の席上で日本酒の樽の蓋を木槌で割ることを鏡開きといいますね。これも同様に割るが忌嫌われたことから、鏡開きといわれるようになったと言われています。
鏡開きのお餅の食べ方
年神様の依り代(よりしろ)となった鏡餅。神様と分け合っていただいてこそ福が得られると考えられているので、松の内が明けたら鏡餅を食べてきました。
乾燥して固くなっていれば木槌や金槌でたたいて割ったり、水につけてふやかしたり湿らせてから電子レンジにかけて柔らかくして、手でちぎることが理想的でしょう。
昔は鏡開きのお餅を、ぜんざいやおしるこに入れて食べるのが、習わしでした。最近では、お好み焼きやグラタンに具として入れたり、ピザの生地の代用にしたりされるようです。パリパリモチモチとした食感がアクセントになりそうですね。