秋の訪れを香りで教えてくれる金木犀
金木犀(キンモクセイ)の甘い香りが漂ってくると、香りの先の木を探してしまいます。それほど香りが鮮明で、もう秋だなと季節を感じることができる金木犀です。
公園や庭の垣根などに植えられていて、厚みのある濃い緑の葉とコントラストが可憐な小さなオレンジ色の花が特長的で、高さは5・6mぐらいまで大きくなります。
金木犀の香りは、気持ちをリラックスさせてくれる癒し効果を期待して、フレグランスや花を乾燥させて茶葉にするなどして、楽しまれています。
お茶やポプリとして香りを楽しむ
ストレス解消を期待して飲まれている金木犀の香りを楽しむ桂花茶や桂花烏龍茶は、散った花を乾燥させて作ることができます。香りをより強く感じたい場合は、咲きほこる前の花を摘んで使います。茎をとった金木犀の花を洗って水気を取って、花2から3に対して、紅茶や烏龍茶の葉1の割合で用意。ポットに入れて、熱湯を注いで好みの濃さになったらできあがりです。
また、フレグランスとして楽しめる、モイストポプリはいかがですか。
香りが残っている花を摘んで花だけにして、乾燥させて半乾きの状態にします。広口の瓶に、塩・金木犀の花・塩・金木犀の花と交互に敷いていって詰めて、蓋をして一カ月くらい冷暗所に保存して熟成させたら完成。蓋を開けて、芳香剤として玄関やトイレなどに置いて、楽しみましょう。
金木犀の豆知識
庭木や生垣としても親しまれ、秋の訪れを教えてくれるオレンジの花が愛らしい金木犀。花が白いギンモクセイの変種とされていて、原産地は中国(所説あり)。日本には雄株だけが輸入されて、それを増やしてきたので雄株しかなく、そのため実がつかないといわれています。
苗木から育てる場合、植え付けは春の3・4月頃か秋の10・11月頃。大きく成長するので、地植えが望ましいようですが、鉢に植える場合は大きなものを用意すると良いでしょう。多湿と乾燥を嫌うので、水やりや場所には注意が必要です。金木犀は、挿し木で増やすことができるので、生垣としても増やしていけます。