冬の対策 ~乾燥と風邪対策~

乾燥する冬

冬になるとパチッと静電気が発生したり、肌がカサカサしたりと、乾燥が気になりますね。
冬の乾燥は、冷たく湿ったシベリア気団が日本の中央部の山脈にぶつかり、日本海側に雪を降らせて、水分を放出した冷たい空気が太平洋側におりてきておこります。

乾燥した空気に加えて、暖房をすることで、室内の湿度(飽和水蒸気量)が下がります。
皮膚の表面では皮脂と汗が混じり合って皮膚をおおっていますが、冬は血行や新陳代謝が悪く、皮脂や汗が出にくいです。さらに乾燥した空気が肌から水分を奪っていくなど、何重にも肌あれの要素にさらされています。

加湿で乾燥対策

こうしたことから乾燥予防には、温度を上げない、水分を補給する、水分を保つことがキーワードになります。

対策として、お部屋は暖めすぎず、加湿器などで湿度を保つことがポイントになります。観葉植物をお部屋に置いたり、入浴後に浴室のドアを開放したりして、湿度を室内にとり込みましょう。湿ったタオルを寝室にかけて置くのも効果的です。湿度の目安は50%~60%。
加湿のし過ぎはカビや結露の発生を促しますので、注意してください。
また乾燥肌予防には、お風呂の温度は熱くしないことや、タオルなどで肌の表面をこすりすぎない、入浴後は保湿剤をぬることなどを心がけましょう。

風邪をひきやすい冬

体温が1度下がると、免疫力が約30%低下するといわれています。寒い屋外にいて、風邪をひいてしまったという経験はないですか。
風邪の細菌やウイルスは、湿度の低い状態で長く空気中を浮遊し、活発になります。さらに、乾燥した空気のもとでは、のどや鼻の粘膜が乾燥してウイルスを防ぐ力が衰えます。
こうして、冬には風邪をひきやすくなります。

風邪予防

風邪の予防には、普段からバランスのとれた食事と十分な睡眠と言われています。免疫力を高めるたんぱく質やミネラル、ビタミンA・C・Eなどをしっかりと摂るようにしましょう。
外出から帰ったら、手洗いとうがいをして、ウイルスの侵入を防ぎます。

乾燥した空気のもとにいると、皮膚からも水分が奪われています。夏のようにのどが渇いたという自覚がなくても、体内の水分が失われている訳です。冬でもこまめに水分補給をすると、血行を促進し、のどを潤す効果も期待できます。
マスクは、細菌やウイルスの体内への侵入を防ぐだけでなく、口元の加湿にもなって風邪予防に効果的です。
*参考
たんぱく質/肉、魚、卵、大豆製品、乳製品
ビタミンA/レバー、ニンジン、ホウレンソウなどの緑黄色野菜
ビタミンC/いちご、キウイ、ブロッコリー、ピーマンなど
ビタミンE/かぼちゃ、ナッツ類、