暮らしに木を取り入れる

無垢の木のもつ特長。柔らかな風合い、温もり、香り、調湿機能

木の香りはいい匂いで、ホッとしますね。また、肌への感触もやさしく、ぬくもりを感じます。そうしたことから無垢の天然木は、身体にやさしい素材といえるでしょう。さらに、湿度調整や保温効果なども期待できます。年数で色が変化したり、艶を増したりと変化する楽しみもあります。
一方、ゆがみや反りは否めないでしょうし、定期的なお手入れは必要となります。

家の外壁や、床や壁、梁、カウンターなどに使われる木

暮らしに木を取り入れる方法として、日本の気候風土に合っているので、古くから建材として使われてきました。
暮らしの中では、どのように木が使われているのか見てみましょう。
代表格としては、無垢のフローリングがあります。足への感触も心地よくて温かみがあり、自然素材ならではの節や経年の色の変化なども魅力です。
壁にクロスでなく、木を施すこともできます。壁の一部分に使うことで、壁面の印象もグッと変わりますし、腰壁として木をめぐらすこともできます。
柱や梁を、あえて見せる施工もあります。
リビング・ダイニングの折り上げ天井に化粧梁を施すことで、空間の広がりが演出できます。
天井の一部分、たとえばキッチンを下がり天井にして、そこを木調にするだけで、印象的な空間づくりができます。その際は、フローリングと色調や木質を揃えると一層、洗練された雰囲気ですね。

床や壁から続けて、階段や階段の踏み板を無垢材で造られる天然木の家づくりは、コストも施工期間も大きく膨らみますが、自然素材に包まれた贅沢な空間といえそうです。

キッチンの笠木やパソコンカウンター、家事デスクなどに、造り付けることも可能です。天然木の経年の変化を間近で楽しめます。
玄関のニッチやリビング・ダイニングのスイッチニッチなどの棚の台に、ワンポイントで木を使う場合は、無機質な壁面にナチュラルな印象を添えられます。
玄関のファサード、玄関ドア回りやポーチの軒に木を使うと、外観にインパクトある個性を印象付けられることでしょう。
また、杉板を焼いて炭化させた焼杉を壁材に貼った外観は、日本家屋で昔からみられるもので、陰影のある黒光りした外壁は、自然素材ならではの深い味わいを醸し出します。

自然素材ならでは。多彩なインテリアと調和

家づくりだけでなく、木の温もりのあるインテリアを考えてみましょう。
チェスト、テーブルの天板、イスやソファなどのアームレストや枠が木で作られたものなど、木製の家具は、家づくりより気軽に木の種類や色を選ぶ楽しみがあります。使い込むほどに手になじんで愛着がわいてくるでしょう。手触りや木目の雰囲気などもそれぞれの趣があるので、お気に入りの家具でナチュラルな雰囲気を暮らしに取り入れることができます。
天然木には多彩な色味があり、ナチュラルや和モダンはもちろん、フレンチやシャビー、アメリカンやカントリー、西海岸、ミッドセンチュリーなど多彩なインテリアテイストとも調和します。これらのインテリアや家具を際立たせたい場合は、コトントラストのある木の色を、調和させたい場合は色調を揃えるなどしましょう。