ニッチのおしゃれな使い方

ニッチって、なーに?

ニッチ産業とかニッチな商品といった使われ方のするニッチという言葉は、すき間とか穴場といった意味合いで、建築用語ではくぼみを指す用語です。
家に設けられるニッチは、壁の厚みを利用して柱と柱の間の空間に造り付けるので、構造によっては設けられない場合もあります。
ニッチは壁からへこんでいるので、出っ張らずにすっきり。奥行はだいたい10㎝位迄で、正方形や長方形、アーチ型などがあります。用途としては、収納棚や飾り棚として、玄関や廊下、キッチンなどに設けられている場合がみられます。

実用的な造作例として、スリッパラックやキーラックに。リビング・ダイニングでは、床暖房や照明などのコントローラーを集約させたコンセントニッチやマガジンラックなど、そのほかキッチンのスパイスラック、洗面所の小物置き、トイレにストックのペーパー置きとしてなどがあります。

おしゃれなニッチの作り方

ニッチは小物の収納として利用されるだけでなく、殺風景になりがちな壁面のアクセントになって、空間のインテリア性をアップさせてくれます。それだけに、家を建てる際には、出来上がりや活用方法を想定して、ニッチを造り付けるのが理想です。
ニッチにカウンターをつける場合は、天然木など木目調にするとナチュラルな印象になりますし、ダークブラウンなど落ち着いた色目にすると高級感のある雰囲気になります。
空間と同じ壁面仕様にすると、一体感が出ますし、ニッチの部分だけクロスを替えたり、タイルを貼ったり、モールを施したりすることで、額を置いているかのようなイメージになって空間の印象を大きく変えられます。また、ニッチの天井部分にダウンライトを設けると、飾り物にスポットがあてられてギャラリーのような空間使いができます。
高さがあるニッチならば棚を設けたり、小さなニッチを横に並べて配置したりするなど、ニッチ自体で様々な用途や演出が可能です。

ニッチのおしゃれな飾り方

ニッチの飾り方にセンスを活かしてみましょう。
廊下や玄関のニッチに、四季折々の花木を飾ったり、歳時記の飾り物を置いたりすれば、季節の移り変わりが演出できます。お客様や家族にも目に付きやすくて、気持ちを和ませられるでしょう。
小物を飾るポイントは、数を多くしないで、余白の空間をもたせるようにします。色を統一したり、等間隔に置いてみたり、あるいは視線に動きが出るように三角形を意識して配置するようにします。
家のイメージとの調和、スペースに対する大きさや位置のバランス、ドアや壁面との素材感やデザインなどのインテリア性など、単に小さなニッチといっても、空間の印象を大きく左右するので、インテリアコーディネーターや経験豊富な担当者とじっくりと検討したいものです。