知っておきたいシロアリ対策

春から初夏にかけて羽アリに注意

白蟻の進入路

春先から初夏にかけて、羽アリが飛んでいるのを見たことはないですか?これはシロアリが繁殖するのに、巣別れのために出てきたもので、もし、自宅から羽アリが大量に出てきたとしたら、それはすでに羽アリの何倍ものシロアリが働く巣があることになります。

シロアリの巣が特に多くみられる場所は、湿気のこもる水まわりの浴室、トイレ、玄関、キッチンなどです。特に、玄関はシロアリの生息している土壌と玄関の戸や柱などが近いせいもあり、地面から直接シロアリが餌にたどりつきやすい場所でもあります。

シロアリ被害で多いのはヤマトシロアリとイエシロアリの2種類です。ヤマトシロアリの羽アリは4月~5月の昼間、イエシロアリの羽アリは6月~7月の夕方に飛翔。また、湿気を好むこれらの2種のシロアリと違って、勢力を増しているアメリカカンザイシロアリは乾いた木の中で生息し、木材表面に2㎜程度の穴をあけて、粒状の黄色から褐色の糞を排出するのが特徴です。

蟻道はないか、換気口はふさいでいないか等の点検が大事

シロアリ対策としては、日頃から家や周囲を点検しておく事も、大切な家を守る秘訣です。

まず、家の基礎の土台に不自然な土の道が立ち上がっていないかをチェック。
これは蟻道と呼ばれるもので、シロアリが地面の中から餌である家の木材までを安全に行き来するために土や排泄物等で作ったトンネルです。

次に、基礎の換気口をエアコンの室外機や荷物などでふさいでいないか、そして廃材や家具などが庭などの土の上に積み上げられていないかをチェック。
湿気はシロアリを呼びますので、換気口の前には何も置かないようにしましょう。廃材や木製の家具などはシロアリの格好の餌になるので、土の上に直接置かずにどうしても廃棄や移動ができない場合は、ビニールシートでくるむなど、直接土に接しないようにしましょう。
蟻道を見つけやすくするためにも、周囲のものを片づけたり、伸びた草を刈ったりすることも、シロアリ対策になります。

床下点検口からのぞいてチェック

自分でできる対策

シロアリは表面を残して内部を食べるので、簡単に見た目で被害は確認できません。そこで、羽アリが飛んでいるのを見た、床がフワフワ浮いた感じもしくはギシギシきしむ、水漏れがある、床下の湿気が多い等の点があれば、シロアリの被害を疑ってみてください。

シロアリ被害が疑われたら、床下の点検が必要です。専門業者に依頼する前に、ご自身で確認したいという場合は、床下への入り口が無ければ、床下収納庫をはずしてみたり、和室の畳を上げて床板をはがしてみたりしましょう。
床下点検に用意するものは、懐中電灯などの周囲を照らせるライト。ドライバーなど木をたたけるもの。汚れてもかまわない服装。軍手やマスク、帽子などのほこりよけ。記録のためのデジタルカメラ。床下をのぞいて、湿気や水漏れ等はどうか、蟻道は無いかなどを確認します。柱の表面はきれいでも、ドライバーなどでたたいてみて、他と違って音が軽いとか、音が違うといった事はないかを確認します。
のぞくだけでなく、床下に入る場合には、電気やガスなどのコードや配管などに十分注意してください。
もし、蟻道やシロアリをみつけたら、専門業者に依頼しましょう。

大量に飛んでいる羽アリの応急処置としては、掃除機で吸うか、テープに貼り付けて捨てましょう。掃除機で吸い込んだ羽アリは一日位で死んでしまうので、それから掃除機のゴミを捨ててください。殺虫剤を使用すると、シロアリが警戒して逃げてしまって、また近くに巣をつくるなど、適切な駆除ができなくなる可能性があります。

床下への点検口を設けて点検しやすい家づくりを

羽蟻が大量発生していたら

シロアリの被害は、家の強度や資産価値に影響します。家を建てる時から、安心して暮らすためにしっかりと予防して、床下への入り口を確保するなど、点検口を設けて、対処しやすいようにしましょう。

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